10月4日 カネヨシプレイスで健康講座が開催されました。

10月4日にカネヨシプレイスで当院の循環器内科の丹羽亨医師と愛知医科大学病院の天野哲也病院長より、心不全についてお話をしていただきました。

当院循環器内科の丹羽亨医師より『心臓のきほんと心不全のはなし~今日からできる健康習慣~』と題して講演をいただきました。

 心臓は、24時間365日働き、1日10万回拍動し、1日8000Lもの血液を送り出しています。一生にするとなんと30億回拍動し、20万トン以上の血液を送り出します。

 心不全とは、何らかの原因で心臓が悪くなり、息切れやむくみが生じ、だんだん悪くなり、最終的には生命を縮めます。

 心不全は、メタボリックシンドローム・糖尿病・高血圧・加齢・喫煙・高脂血症などがリスク因子となり、年齢を重ねるほどに心不全になりやすくなります。

 心不全の予防のためには、適切な毎日の食事・運動・睡眠が重要です。

 理想的にはややきついと感じる程度の運動を週5日以上、30分~60分。有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせると効果的です。

 ですが、運動習慣がない方が、週5日の運動をするのはハードルが高すぎますね。そこで、まずは小さな目標を立て、習慣化することが効果的だそうです。

 まずは、起きたらすぐストレッチをする、コーヒーを入れたらスクワットをする、歯磨きのあとに体幹トレーニングをするなど、習慣の積み上げが良いそうです。

 今日から始める小さな一歩が、未来を変えます。とりあえず3週間、心臓に優しい生活を心がけましょう。

 講演の間には、当院リハビリテーション課の山本技師長と、健康体操を行いました。

 心不全予防のための運動習慣のために効果的なのは万歩計の活用で、高齢の方は1日6000歩・成人の方は1日8000歩を目標にし、それに加えてバランス運動と筋トレを週3~4回行うとよいそうです。

 スクワット・かかとあげ、バランス運動は片足立ちを左右それぞれ20秒×各4回など…。

 会場では、左右の手で違う動き(キツネとピストル等)をするなど、脳トレも含めた体操で、自分が頭で思っている動きと実際の自分の体の動きの違いに思わず笑ってしまいました。

 山本技師長の軽快な声掛けで、会場から笑い声も上がり、リフレッシュできました。


 愛知医科大学病院の天野哲也病院長より、”がん”より怖い”心不全”~3つの疑問~について講演をいただきました。

 世の中は心不全パンデミック、日本では120万人もの心不全患者が存在し、その医療費は外来費の15%・入院費の20%を占めます。心不全の死亡率は20%前後で、重症心不全の死亡率は65%。これは、癌の中で最も死亡率の高い肺癌ステージⅢの死亡率より高いそうです。

 疑問①:心不全は何が原因なの?…糖尿病・不整脈・心筋梗塞・高血圧・心筋症・肥満・腎臓病・弁膜症等様々な病気からなりえます。

 疑問②:心不全は予防できるの?…疑問①などの基礎疾患を予防することが、心不全を予防する事になります。すでに基礎疾患を有する方は、将来の心不全発症を見据えた基礎疾患への対応が必要です。基礎疾患の治療内容については主治医の管轄ですが、予防に関してはあなたが主役です。日々の生活習慣(食事・運動・睡眠等)を適切に保ちましょう。

 疑問③:心不全は治るの?初回発症の心不全の90%は治りますが、そのうち25%程度は再発・再入院となります。再発予防はあなたと医師の共同作業となります。

毎日働いてくれている自分の心臓のことを考えた優しい行動を…。

「小さな一歩が、大きな成果となる」という言葉が、心に残りました。

私は、歯磨きの時にスクワットと片足上げを習慣化できるように取り組んでみようと思いました。まずは3日間!

皆さんは、将来のご自身の心臓の為に、どのようなこうどうをしますか?

画像をクリックすると協会けんぽの  ホームページに移動します


みよし市民病院では定期的に様々なテーマの健康講座を行っています。

詳細は↓をクリックしてご覧ください。