臨床検査課の業務には主に検体検査と生理検査の2つの分野に分かれています

1,検体検査は患者さんから採取した血液、尿などの検体を検査します

検体検査室では、生化学検査、血液検査、尿一般検査、輸血検査、感染症検査など行っています

病理検査、細菌検査、遺伝子検査は外部委託しています

外部精度管理は、日臨技臨床検査精度管理調査、愛臨技臨床検査精度管理調査、各機器メーカー精度管理調査に参加し、良好な成績を取得しています

2023年に検査値の標準化と精度を保証する精度保証施設認証書を更新しました

パニック値(緊急対応が必要な異常値)は医師に直接報告し迅速な対応につなげています

生化学検査

血液や尿中の化学成分を検査します

中性脂肪やコレステロールなどの脂質、糖質、たんぱく質や尿酸、ナトリウムやカリウムなどの電解質、お酒で有名なγGTPなど酵素を分析し数値化します

血液検査

血液中の各血球数や血液のかたまりやすさを検査します

赤血球の数や大きさは貧血の度合いや種類、白血球の数や種類は白血病や感染状態の指標となります

一般検査

血液以外の検査材料を扱います

尿検査では尿糖や尿たんぱく、尿潜血の検査や尿中の成分を顕微鏡で観察する尿沈渣検査、尿中感染症検査をしています

便検査では便潜血検査、便中の細菌やウイルスの検査、膵外分泌機能不全を判定する便中エラスターゼ検査をしています

免疫検査

血液型や輸血適合検査、感染症の検査をおこないます

血液型検査や交差適合試検などにより、患者さんが手術時など安全な輸血治療を受けられるようにしています

感染症検査

安全キャビネットを設置し、新興感染症の検査にも対応しています

2,生理検査は患者さんに直接ふれて検査を行います

生理検査室では、心電図検査、肺機能検査、血圧脈波検査、心臓超音波検査、ペースメーカチェック、重心動揺検査を行っています

また、心臓カテーテル手術やペースメーカーの植え込みや交換では生体信号のモニタリングや記録、解析を行っています

生理検査には受けられる方の協力が必要なものもあり、わかりやすい説明や安心して検査を受けていただける声掛けを心がけています

急変やパニック所見(緊急対応が必要な所見)があれば医師に直接報告し迅速な対応につなげています

心電図検査

心臓の筋肉の状態や不整脈を調べる検査です

安静時の他、症状に応じて運動負荷をかけて検査します

24時間日常生活中の心電図を記録するホルター心電図は院内解析によりパニック所見にも迅速に対応しています

呼吸機能検査

肺の容量や空気の通りやすさを検査します

呼吸のタイミングが結果に大きく影響するため、何度もやり直しをお願いする場合があります

血圧脈波検査

4つの血圧計と心電図、心音図を装着し、血液の流れる速度や四肢の血圧の差を検査することで動脈硬化や血管のつまりを検査します

超音波検査

超音波によりその伝わる性質、反射する性質を利用した画像検査で別名エコー検査と呼ばれています

心エコー検査は体表から心臓の動きや大きさ弁逆流などをみる検査です
必要に応じて体位を変えていただくこともあります。超音波検査用ゼリーを塗布し、プローブを当てて検査します



頸動脈エコー検査では、動脈硬化により厚くなった血管壁の様子(内膜肥厚)を測定する検査です

首の血管にプローブを当てて血管の中を確認します

痛みはありません

ペースメーカチェック

対面や遠隔モニタリングでペースメーカの状態を確認します

遠隔モニタリングは異常の早期対応に役立ちますが、何か気になることがある場合は受診が必要です